2011年5月31日に東京ドームシティホールで行われた「見逃した君たちへ〜AKB48グループ全公演〜」 A6th『目撃者』公演の感想です。

【出演】岩佐美咲、多田愛佳、大家志津香、片山陽加、倉持明日香、小嶋陽菜、指原莉乃、横山由依、高城亜樹、高橋みなみ、仲川遥香、中田ちさと、仲谷明香、前田敦子、前田亜美、松原夏海

【ユニット曲】
「ミニスカートの妖精」(森川、田野、サイード横田)
「腕を組んで」(仲谷、前田敦、倉持)
「炎上路線」(高城、指原)
「愛しさのアクセル」(高橋み)
「☆の向こう側」(多田、小嶋、岩佐、中田)
「サボテンとゴールドラッシュ」(横山、前田亜、仲川、大家、松原、片山)

「家庭教師のトライ」CM撮影(6月下旬O.A.予定)、「Everyday、カチューシャ」チームAバージョン披露

★セットリスト評価


A6thはゲネ取材をしたきりで、お客さんが入った状態で見たことがなかったので、まずはセットリストの評価からさせてください。

初めて聞いたときに「新しい方向性を、AKB48グループ全体の長女としての先頭を切っていくためのひとつの方向性なんだ」と思っていました。それは今回も同じ印象です。

いわゆる「アイドルアイドルした」曲が少ないため、観客側は盛り上がるポイントが見つけづらいセットリストではあるのですが、注意して見るといろんなことがわかります。ただ自分(観客)が盛り上がるだけでは成り立たないセットリストですね。

ギンギンギラギラのアイドル曲が並ぶのではなく、ちょっと大人の歌謡ショーの様相ですから、ある意味、お客さん側も試されているのかもしれません。

ユニット曲は落ち着いた曲が多いし、振り付けにわかりやすいメリハリがあるわけではないので、動きでなくオーラで見せる能力と、勢い、ひたむきさよりも華麗さが求められるセットリストだと思いました。

その要求に応えているのはそんなにたくさんいるわけではなさそうですが、他チームから移籍してきたメンバーにとっては非常に良い経験になるセットリストのように思います。

特に成長著しかったのが倉持明日香さん。「フレンチ・キス」での活動も功を奏したのか、とても大人っぽく安定した動きをしていました。

次に目立ってたのは指原莉乃さん。「ナターシャ」でひとつの世界を見つけたことが自信につながったのか、「炎上路線」の動きも堂々としたもので良かったです。

小嶋陽菜さんも好調。よく考えればこじはるはユニット曲では外したことがなく、極めて安定した動きをしてくれます。しばらく見れなかったので、その抜群の安定感を再認識させられました。

★高橋みなみ、前田敦子


黎明時からAKB48を引っ張ってきた高橋みなみさんと前田敦子さん。この日に限っては明暗がはっきりと分かれたような気がします。

たかみなは昔も今も変わらず全力投球。ステージに向かう姿勢は5年半経っても変わらない。これは本当にすごいことです。人間として尊敬できます。「たかみなについていきます」と言いたくなりますね。

そしてMCでの拾い方も以前よりもはるかにうまくなりました。一人でしゃべらせるとすべるのに(笑)、誰かの話を拾う技はいつの間にか磨いていたんですね。

いっぽう、あっちゃんは最初の頃と比べるとどうにもムラがあるというか波があるというか……。好不調がどうしても顔の表情や動きに出てしまうので、見ていて気の毒になります。きっと忙しいんでしょう、客席で見ていると伏し目がちですし、「病んでいる」ような目にも見えます。

やる気がないわけではないと思うのですが、昔から見ている身としては「うわの空」のような表情にしか見えないんですね。何を考えているかわからない。それならちょっと気合いを入れてニコッとすればいいのに、なんて思ってしまいました。